マトンヒレ頭。

マトンヒレを捌く木村店長はイラついていた。マトンヒレの筋繊維の流れを混乱させる厄介なヒレの頭。「なんだのよ。この頭さツイてるじゃまくせえもの。　こったらもの取ってまうど。」そう言いながら、外されていったものが画面右奥。マトンヒレを捌く途中から外し始めて、溜まったのこれだけ。現在、サンミート木村の冷凍庫の1機を占領する催事商品に対して、これだけのマトンヒレ頭。マトン・・・。この割合・・・。極稀にしか無いこの少なさは、催事中にごくたまに来る、かつてまだ、ジンギスカンが羊毛の副産物でしかなかった頃から、長きにわたってマトンを愛するあまり、北海道物産展に現れるジンギスカン屋に対して、「マトンねぇのかい。」

って聞いてくる往年のマトンジンギスカンフリークの

おじさんの御客様の割合と完全に一致しているではないか。

これは、そのおじさんの御客様たち用にマトンヒレ頭ジンギスカンという、

前人未到の商品で喜んでもらえる千載一遇の絶好のチャンスじゃないだろうか。

木村店長はまたもやマイナス要素をプラスに変えてみせました。

邪魔なやつ取っ払ってたれぶっこんだってだけなんだけどね。

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