オカエリ。木村店長。

木村店長が帰ってくるのを楽しみに待ってたのが、ひしひしと伝わるケージローだけど、あまりの疲労感で帰宅後、まともに起きてられない木村店長の、本当は一緒に遊びたい気持ちなんて伝わらないだろうし、そんな事、ケージローには分かる訳が無い。今は1週間会えなかった事を淋しく思ってくれているようだけど、そのうち居なくなる事を望んだりする時が来るだろう。でも、ケージローがどんなに激しい反抗期を迎えても、木村店長が老害と呼ばれる存在になっても、産んでくれなんて頼んだ覚えはねぇ。とか、勝手に生まれてきやがって。とか言い合うような親子になりたくはない。ケージローに会うためにできる事は何でもしたし、生前記憶を語ってくれた時も、望んで木村家に来てくれたことを教えてくれた。ケージローが産まれてくるまでどれだけ待ち望んでどれだけ喜んだか時々思い出す。あの時、ケージローが産まれてきて木村店長にくれた感動に比べたらこれからかけられる迷惑なんて、無いに等しいから何してもいいよ。ケージローからの産んでくれた事のお礼があるとしたら、産まれて来てくれた時の感動でもう既に済んでるからもういらないよ。たまにゲンコツはるけど。

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