居酒屋「呑季」さん

木村店長は以前、長万部町の居酒屋「呑季」で呑んだ。

その時、隣の座敷に座るマダム達がいい匂いを撒き散らしながら
ラーメンを食べて感動していた。
「あら、このラーメン美味しいわ。」
「このスープ、何の味？」
「サン・ミートさん。おばさんにお酌してよ。こっちへいらっしゃい。」

この会話を聞き逃さない呑季のマスターがスープの秘密を答えた。
「そのスープは○○です。」
思い出せない。

木村店長はその秘密を探るべく、美味しいラーメンを
食べに行くついでに呑季さんに呑みに行った。
疲れ気味な木村店長は最終的な仕上げ段階を待てず、ラーメンを頼んだ。

透き通ったスープが、いい匂いを放ちながら、あの時の記憶を蘇らせます。

すんごいんまい。
勇気を出して聞いてみた。
「このスープ何すか？」
快く答えてくれた。
けど、思い出せない。
この感動を体感してほしい。

この会話の後、木村店長は閉店時間を過ぎるまでその場で寝た、
最も迷惑な客になってしまった。